Anaconda Gentoo Installerを使ってみたよ。
起動前の注意点。
anacondaは本来、テキストコンソール上でもX上でも動くようにデザインされていますが、Anaconda Gentoo InstallerはX11 GUIしか用意されていませんので、X上の端末エミュレータでliveinstと打って起動しましょう。一般ユーザで起動して大丈夫です。
また、Oxygen-Gtkテーマエンジンのバグ(たぶん)により、当該テーマを使用していると途中でUIが応答しなくなります。Gentoo LiveDVD 11.2ではKDE及びXfce4のデフォルトテーマがOxygen-Gtkなので、Gtkテーマを変更するか、他のデスクトップ環境/ウィンドウマネージャを利用しましょう。
実行中は特に面白いこともないので箇条書きしますよ。
- 言語設定では、選択する言語に対応するlocale dataを先に作っておきましょう。
- この画面でCFLAGSなどが設定できます。ここで-march= を未定義のまま進めると、後でgccが呼ばれたときにerror: bad value (None) for -march= switch という素敵なエラーを食らいます。ちゃんと設定しましょう。
- ミラーサイト設定画面があるのですが、これはモックアップで実際には何も設定されません……。
- System ProfileとUSE Flagsを選択できます。ただし設定できるのはGlobal USE Flagsのみで、各パッケージ個別のUSE Flagsは設定できません。またVIDEO_CARDSやINPUT_DEVICEなども選択できないので、巨大なパッケージをインストーラから入れるのはちょっと困難な気がします。
- カーネルはLiveDVDからコピーして利用しますので、設定は事実上存在しません。
インストール完了!!
そんな感じでインストール完了後のGentoo Linuxの様子です。make.confはほぼ空っぽ、syslogとcronは入っていますが起動していません。ネットワークはbusyboxのDHCPクライアント機能で動作しています。
起動してネットワークに繋がっていればなんとでもできるのがGentooですので、後はお好み次第です!!
おまけ。tinderboxからバイナリパッケージを取得して環境を作ってみた。
#gentooinstallbattleのレギュレーションに従うと、net-misc/mikutterでつぶやかないとGentooのインストールは完了しません。パフォーマンスに劣るVirtualBox上で手早くemergeを進めるために、バイナリパッケージ主体で環境を作ってみました。
# /etc/make.confに次のように書きます。 # amd64の場合。x86の場合はURIの最後がx86になります PORTAGE_BINHOST="http://tinderbox.dev.gentoo.org/default-linux/amd64"
あとは、emerge --getbinpkgonlyで必要なパッケージを揃えて行きます。バイナリパッケージをemergeすると当然のことながらUSE Flagsは調整できませんし、ときどきパッケージごとのバージョンミスマッチがあったりしていやんな感じです。具体的にはxorg-serverとx11-drivers/*にバージョンミスマッチがあってドライバを作り直す必要がありましたし、いくつかのパッケージはpython:2.6に依存していたのでそれも普通にソースからemergeする必要がありました。
結果どれくらい素早くインストールが完了したかというと……たぶん、試行錯誤した時間も考慮に入れると、普通にコンパイルしながら最小構成でmikutterを動かせるようになるまでの時間とたいして変わらなかった気もしますね。